このページでは、 Fess を以前のバージョンから最新版にアップグレードする手順について説明します。
警告
アップグレード前の重要な注意事項
アップグレード前に必ずバックアップを取得してください
テスト環境で事前にアップグレードを検証することを強く推奨します
アップグレード中はサービスが停止するため、適切なメンテナンス時間を設定してください
バージョンによっては、設定ファイルの形式が変更されている場合があります
対応バージョン
このアップグレード手順は、以下のバージョン間のアップグレードに対応しています:
Fess 14.x → Fess 15.7
Fess 15.x → Fess 15.7
注釈
さらに古いバージョン(13.x 以前)からアップグレードする場合は、段階的なアップグレードが必要な場合があります。 詳細はリリースノートを確認してください。
アップグレード前の準備
バージョン互換性の確認
アップグレード先のバージョンと現在のバージョンの互換性を確認してください。
ダウンタイムの計画
アップグレード作業には、システムの停止が必要です。以下を考慮してダウンタイムを計画してください:
バックアップ時間: 10分 〜 数時間(データ量による)
アップグレード時間: 10 〜 30分
動作確認時間: 30分 〜 1時間
予備時間: 30分
推奨メンテナンス時間: 合計 2 〜 4時間
ステップ 1: データのバックアップ
アップグレード前に、すべてのデータをバックアップしてください。
設定データのバックアップ
管理画面からのバックアップ
管理画面にログインし、「システム情報」→「バックアップ」をクリックします。
バックアップページには、以下の設定データが項目ごとに一覧表示されます。 各リンクをクリックしてダウンロードします(単一の ZIP ファイルではなく、項目ごとの個別ファイルです)。
fess_basic_config.bulk- 基本設定(全般設定)fess_config.bulk- クロール設定、スケジューラー、ラベル、キーマッチなどの構成情報fess_user.bulk- ユーザー、ロール、グループsystem.properties- システム設定fess.json/doc.json- インデックスの設定(マッピング)
注釈
検索ログやクリックログなどのログデータ(
search_log.ndjson、click_log.ndjson、favorite_log.ndjson、user_info.ndjson)も同じページからダウンロードできます。 設定のみをバックアップする場合は不要です。設定ファイルのバックアップ
TAR.GZ/ZIP 版:
RPM/DEB 版:
カスタマイズした設定ファイル
カスタマイズした設定ファイルがある場合、それらもバックアップします:
インデックスデータのバックアップ
OpenSearch のインデックスデータをバックアップします。
方法 1: スナップショット機能を使用(推奨)
OpenSearch のスナップショット機能を使用して、インデックスをバックアップします。
注釈
ファイルシステムリポジトリ(fs)を登録するには、事前に OpenSearch の opensearch.yml の path.repo にバックアップ先ディレクトリを指定し、OpenSearch を再起動しておく必要があります。
リポジトリの設定:
スナップショットの作成:
スナップショットの確認:
方法 2: ディレクトリごとバックアップ
OpenSearch を停止してから、データディレクトリをバックアップします。
Docker 版のバックアップ
OpenSearch のデータは Docker ボリュームに保存されます。compose-opensearch3.yaml では、 インデックスデータ用の search01_data と、辞書ファイル用の search01_dictionary の 2 つのボリュームが定義されています。
注釈
実際のボリューム名には、Compose のプロジェクト名(既定では Compose ファイルを配置した ディレクトリ名)が接頭辞として付与されます。正確な名前は次のコマンドで確認してください:
コンテナーを停止してから、ボリュームをバックアップします:
ステップ 2: 現在のバージョンの停止
Fess と OpenSearch を停止します。
TAR.GZ/ZIP 版:
RPM/DEB 版 (systemd):
Docker 版:
ステップ 3: 新しいバージョンのインストール
インストール方法により、手順が異なります。
TAR.GZ/ZIP 版
新しいバージョンをダウンロードして展開:
古いバージョンの設定をコピー:
設定差分を確認し、必要に応じて調整します
RPM/DEB 版
新しいバージョンのパッケージをインストール:
注釈
設定ファイル(/etc/fess/*)は自動的に保持されます。 ただし、新しい設定オプションが追加されている場合は、手動で調整が必要です。
Docker 版
新しいバージョンの Compose ファイルを取得:
新しいイメージを取得:
ステップ 4: OpenSearch のアップグレード(必要な場合)
OpenSearch もアップグレードする場合は、以下の手順に従ってください。
注釈
この手順は TAR.GZ/ZIP 版および RPM/DEB 版で OpenSearch を手動運用している場合の手順です。 Docker 版では、ステップ 3 で新しいイメージを取得すると OpenSearch とプラグインも まとめて更新されるため、本ステップは不要です。
警告
OpenSearch のメジャーバージョンアップグレードは慎重に行ってください。 インデックスの互換性に問題が発生する可能性があります。
新しいバージョンの OpenSearch をインストール
プラグインを再インストール:
注釈
これらのプラグインのバージョンは、使用する OpenSearch のバージョンと一致させる必要があります。 Fess 15.7 は OpenSearch 3.7.0 に対応しています。バージョンが一致しない場合、 プラグインのインストールに失敗します。
OpenSearch を起動:
ステップ 5: 新しいバージョンの起動
TAR.GZ/ZIP 版:
RPM/DEB 版:
Docker 版:
ステップ 6: 動作確認
ログの確認
エラーがないことを確認します:
Web インターフェースへのアクセス
ブラウザーで http://localhost:8080/ にアクセスします。
管理画面へのログイン
http://localhost:8080/admin にアクセスし、管理者アカウントでログインします。
バージョンの確認
管理画面で「システム情報」→「設定情報」をクリックし、「システムのプロパティ」に表示される
fess.versionが新しいバージョンになっていることを確認します。検索の動作確認
検索画面で検索を実行し、正常に結果が返されることを確認します。
ステップ 7: インデックスの再作成(推奨)
メジャーバージョンアップの場合、インデックスを再作成することを推奨します。
既存のクロールスケジュールを確認
「システム」→「スケジューラ」から「Default Crawler」を実行
クロールが完了するまで待機
検索結果を確認
ロールバック手順
アップグレードに失敗した場合、以下の手順でロールバックできます。
ステップ 1: 新しいバージョンの停止
ステップ 2: 古いバージョンの復元
バックアップから設定ファイルとデータを復元します。
RPM/DEB 版の場合:
または:
ステップ 3: データの復元
スナップショットから復元:
または、バックアップからディレクトリを復元:
注釈
管理画面からダウンロードした設定データ(*.bulk ファイル)は、Fess の起動後に 「システム情報」→「バックアップ」ページのアップロード機能から再度インポートして復元できます。
ステップ 4: サービスの起動と確認
動作を確認し、正常に戻ったことを確認します。
よくある質問
Q: ダウンタイムなしでアップグレードできますか?
A: Fess のアップグレードには、サービスの停止が必要です。ダウンタイムを最小限にするには、以下を検討してください:
事前にテスト環境で手順を確認する
バックアップを事前に取得しておく
メンテナンス時間を十分に確保する
Q: OpenSearch もアップグレードする必要がありますか?
A: Fess のバージョンごとに対応する OpenSearch のバージョンが決まっています。 Fess 15.7 は OpenSearch 3.7.0 に対応しています。 opensearch-analysis-fess などの Fess 用 OpenSearch プラグインは OpenSearch のバージョンと 完全に一致している必要があるため、OpenSearch をアップグレードする場合は、 対応するバージョン(3.7.0)のプラグインに更新してください。
Q: インデックスを再作成する必要がありますか?
A: マイナーバージョンアップの場合は通常不要ですが、メジャーバージョンアップの場合は再作成を推奨します。
Q: アップグレード後、検索結果が表示されません
A: 以下を確認してください:
OpenSearch が起動しているか確認
インデックスが存在するか確認(
curl http://localhost:9200/_cat/indices)クロールを再実行
次のステップ
アップグレードが完了したら:
起動、停止、初期設定 - 起動と初期設定の確認
セキュリティ設定 - セキュリティ設定の見直し
リリースノートで新機能を確認