このページでは、Linux 環境への Fess のインストール手順を説明します。 TAR.GZ、RPM、DEB の各パッケージ形式に対応しています。
警告
本番環境では、組み込み OpenSearch での稼働は推奨しません。 必ず外部の OpenSearch サーバーを構築してください。
前提条件
システム要件 に記載されているシステム要件を満たしていること
Java 21 がインストールされていること
OpenSearch 3.7.0 を利用可能な状態にすること(または新規インストール)
インストール方法の選択
Linux 環境では、以下のインストール方法から選択できます:
| 方式 | 推奨環境 | 特徴 |
|---|---|---|
| TAR.GZ | 開発環境、カスタマイズが必要な環境 | 任意のディレクトリに展開可能 |
| RPM | RHEL、CentOS、Fedora 系 | systemd によるサービス管理が可能 |
| DEB | Debian、Ubuntu 系 | systemd によるサービス管理が可能 |
OpenSearch 実行のためのシステム設定
OpenSearch を Linux 上で安定して動作させるには、以下のカーネルパラメーターおよびリソース制限を設定します。 これらは主に TAR.GZ 版(OpenSearch を手動でインストールする場合)で必要です。 RPM / DEB 版では OpenSearch および Fess のパッケージが systemd 経由でファイルディスクリプター数などを設定しますが、vm.max_map_count はホスト側のカーネル設定のため、いずれの方式でも確認してください。
仮想メモリーの最大マップ数
OpenSearch は多数のメモリーマップを使用するため、vm.max_map_count を 262144 以上に設定します。
一時的に設定する場合:
永続的に設定する場合:
ファイルディスクリプター数
OpenSearch を手動で実行する場合(TAR.GZ 版)は、OpenSearch を実行するユーザーのファイルディスクリプター数の上限を 65535 以上に設定します。
/etc/security/limits.conf に以下を追加します(opensearch は OpenSearch を実行するユーザー名に置き換えてください):
注釈
RPM / DEB 版では、systemd のサービス定義でファイルディスクリプター数の上限が設定されるため、この設定は不要です。
TAR.GZ 版でのインストール
ステップ 1: OpenSearch のインストール
OpenSearch のダウンロード
Download OpenSearch から TAR.GZ 版をダウンロードします。
注釈
この例では OpenSearch 3.7.0 を使用しています。 Fess 15.8 は OpenSearch 3.7.0 に対応しています。
OpenSearch プラグインのインストール
Fess が必要とするプラグインをインストールします。
重要
プラグインのバージョンは OpenSearch のバージョンと一致させる必要があります。 上記の例では、すべて 3.7.0 を指定しています。
OpenSearch の設定
config/opensearch.ymlに以下の設定を追加します。警告
セキュリティに関する重要な注意
plugins.security.disabled: trueは、開発環境やテスト環境でのみ使用してください。 本番環境では、OpenSearch のセキュリティプラグインを有効にし、適切な認証・認可設定を行ってください。 OpenSearch 2.12 以降でセキュリティプラグインを有効にする場合は、初回起動時に管理者パスワード(環境変数OPENSEARCH_INITIAL_ADMIN_PASSWORD)の設定が必要です。 詳細は セキュリティ設定 を参照してください。Tip
クラスター名やネットワーク設定など、その他の設定は環境に応じて調整してください。 設定例:
Tip
OpenSearch のヒープサイズは
config/jvm.optionsの-Xms/-Xmxで設定します。 利用可能な物理メモリの半分以下、かつ 32GB 未満を目安に、-Xmsと-Xmxには同じ値を指定することを推奨します。
ステップ 2: Fess のインストール
Fess のダウンロードと展開
ダウンロードサイト から TAR.GZ 版をダウンロードします。
Fess の設定
bin/fess.in.shを編集し、OpenSearch への接続情報を設定します。 このファイルには、外部 OpenSearch クラスターへ接続するための設定が、あらかじめコメントアウトされた状態で用意されています。ファイルの先頭付近にある以下の 2 行のコメント(先頭の
#)を解除します。変更前(既定の状態):
変更後:
注釈
FESS_DICTIONARY_PATHには、OpenSearch のopensearch.ymlで指定したconfigsync.config_pathと同じパスを設定してください。OpenSearch を別のホストで実行している場合は、
SEARCH_ENGINE_HTTP_URLを適切なホスト名または IP アドレスに変更してください。例:SEARCH_ENGINE_HTTP_URL=http://192.168.1.100:9200新たに
SEARCH_ENGINE_HTTP_URL=...の行を追加するのではなく、既存のコメント行を解除して編集してください。
Tip
Fess のヒープサイズを変更するには、
bin/fess.in.shのFESS_MIN_MEM(既定:256m) とFESS_MAX_MEM(既定:2g) を編集するか、環境変数FESS_HEAP_SIZEを設定します。インストールの確認
設定ファイルが正しく編集されたことを確認します:
ステップ 3: 起動
起動手順については、起動、停止、初期設定 を参照してください。
RPM 版でのインストール
RPM 版は、Red Hat Enterprise Linux、CentOS、Fedora などの RPM ベースの Linux ディストリビューションで使用します。
ステップ 1: OpenSearch のインストール
OpenSearch RPM のダウンロードとインストール
Download OpenSearch から RPM パッケージをダウンロードしてインストールします。
または、リポジトリを追加してインストールすることもできます。 詳細は Installing OpenSearch を参照してください。
OpenSearch プラグインのインストール
OpenSearch の設定
/etc/opensearch/opensearch.ymlに以下の設定を追加します。追加する設定:
警告
本番環境では
plugins.security.disabled: trueを使用しないでください。 セキュリティ設定 を参照して、適切なセキュリティ設定を行ってください。
ステップ 2: Fess のインストール
Fess RPM のインストール
ダウンロードサイト から RPM パッケージをダウンロードしてインストールします。
Fess の設定
RPM 版では、環境変数の設定ファイル
/etc/sysconfig/fessを編集します。 このファイルはパッケージのアップグレード時も保持されます(/usr/share/fess/bin/fess.in.shはアップグレード時に上書きされるため、直接編集しないでください)。OpenSearch への接続情報を設定します。既定値は以下のとおりです。必要に応じて変更してください:
注釈
FESS_DICTIONARY_PATHは、opensearch.ymlのconfigsync.config_pathと同じパスを指定してください。サービスの登録と有効化
systemd を使用してサービスを有効化します(RHEL 8 以降、CentOS 8 以降では systemd が標準です):
注釈
Fess のサービスは OpenSearch のサービスに依存しているため、OpenSearch を先に起動する必要があります。
注釈
systemd を使用しない従来の環境では、
chkconfigで Fess を登録できます:
ステップ 3: 起動
起動手順については、起動、停止、初期設定 を参照してください。
DEB 版でのインストール
DEB 版は、Debian、Ubuntu などの DEB ベースの Linux ディストリビューションで使用します。
ステップ 1: OpenSearch のインストール
OpenSearch DEB のダウンロードとインストール
Download OpenSearch から DEB パッケージをダウンロードしてインストールします。
または、リポジトリを追加してインストールすることもできます。 詳細は Installing OpenSearch を参照してください。
OpenSearch プラグインのインストール
OpenSearch の設定
/etc/opensearch/opensearch.ymlに以下の設定を追加します。追加する設定:
警告
本番環境では
plugins.security.disabled: trueを使用しないでください。 セキュリティ設定 を参照して、適切なセキュリティ設定を行ってください。
ステップ 2: Fess のインストール
Fess DEB のインストール
ダウンロードサイト から DEB パッケージをダウンロードしてインストールします。
Fess の設定
DEB 版では、環境変数の設定ファイル
/etc/default/fessを編集します。 このファイルはパッケージのアップグレード時も保持されます(/usr/share/fess/bin/fess.in.shはアップグレード時に上書きされるため、直接編集しないでください)。OpenSearch への接続情報を設定します。既定値は以下のとおりです。必要に応じて変更してください:
注釈
FESS_DICTIONARY_PATHは、opensearch.ymlのconfigsync.config_pathと同じパスを指定してください。サービスの登録と有効化
systemd を使用してサービスを有効化します:
注釈
Fess のサービスは OpenSearch のサービスに依存しているため、OpenSearch を先に起動する必要があります。
ステップ 3: 起動
起動手順については、起動、停止、初期設定 を参照してください。
インストール後の確認
インストールが完了したら、以下を確認してください:
設定ファイルの確認
OpenSearch の設定ファイル(opensearch.yml)
Fess の設定ファイル
TAR.GZ 版:
bin/fess.in.shRPM 版:
/etc/sysconfig/fessDEB 版:
/etc/default/fess
ディレクトリのパーミッション
設定で指定したディレクトリ(
configsync.config_path/FESS_DICTIONARY_PATH)が存在し、適切な権限が設定されていることを確認します。TAR.GZ 版の場合:
RPM/DEB 版の場合:
カーネルパラメーターの確認
値が
262144以上であることを確認します。Java のバージョン確認
Java 21 以降がインストールされていることを確認します。
次のステップ
インストールが完了したら、以下のドキュメントを参照してください:
起動、停止、初期設定 - Fess の起動と初回セットアップ
セキュリティ設定 - 本番環境でのセキュリティ設定
トラブルシューティング - トラブルシューティング
よくある質問
Q: OpenSearch のバージョンは他のバージョンでも動作しますか?
A: Fess は特定のバージョンの OpenSearch に依存しています。 プラグインの互換性を確保するため、推奨されるバージョン(3.7.0)を使用することを強く推奨します。 他のバージョンを使用する場合は、プラグインのバージョンも適切に調整する必要があります。
Q: 複数の Fess インスタンスで同じ OpenSearch を共有できますか?
A: 可能ですが、推奨されません。各 Fess インスタンスには専用の OpenSearch クラスターを用意することを推奨します。 複数の Fess インスタンスで OpenSearch を共有する場合は、インデックス名の衝突に注意してください。
Q: OpenSearch をクラスター構成にする方法は?
A: OpenSearch の公式ドキュメント Cluster formation を参照してください。 クラスター構成にする場合は、discovery.type: single-node の設定を削除し、適切なクラスター設定を追加する必要があります。